イギリス留学の思い出

20年以上前に経験したイギリス留学の思い出を取りとめもなく書く

IELTSの点が伸びない

IELTSという英語検定試験がある。日本ではちょっとマイナーな感じだけど、世界的にはかなり有名な試験だ。「あいえるつ」と読む。

この検定はおもにイギリス英語圏への留学や移住のときに必要となる。僕はイギリス留学を希望するまでこの存在をまったく知らなかった。

 

IELTSは4つの分野からなる。

「読み」は英語の文を読んで質問に答えるテスト。

「書き」は与えられた表やグラフを説明したり与えられたテーマに沿って小論文を書くテスト。

「聴き」は流された音声を聴いて質問に答えるテスト。

「話し」は面接官1人と雑談したり与えられたテーマに沿ってしゃべるテスト。

 

それぞれ1~9の点数が0.5点きざみで付く。そしてそれに加えて総合得点がこれまた1~9の点数で付けられる。

はっきりいって難しい。対策なしだとまったく太刀打ちできない。なんせ時間が足らないのだ。読みで出される文章はやたら長いし、書きの文字数もやたら長い。聴きなんか1回しか音声が流れないから、聞き逃したらもうアウト。しかし一番難しいのは会話だ。目の前にイギリス人がいるだけで緊張でテンパる。

 

僕が受けたのは「Academic」タイプだ。「General」というタイプもあるけどそっちのことはよく知らない。

 

イギリスの留学に必要なIELTSの得点は大学によって違う。「総合得点が5.5でオッケー」という大学もあれば、各分野ごとに細かく点を指定する大学もある。

僕の行きたかったケンブリッジ大は確か総合得点が7点以上、プラス各分野が最低でも6.5点、という感じだった気がする。オックスフォード大はたしかもっと厳しかったと思う。

 

前のブログでも書いたけど、僕の1回目のIELTS試験の結果はたしか総合が5.5点だったと思う。事前に対策をしていたはずだ。1回目にしてはなかなかいいじゃないか、と思った記憶がある。

 

しかし、この後何度IELTSを受けても点数がまったく伸びなかった。たまに6.5くらい行くことはあったけど、だいたいは6点前後をウロウロし続けた。

 

IELTSは1度受けたら90日の間を開けないと再受験できない。つまり最多でも3カ月に1回なのだ。これが結構きつかった。

まず、チャンスが少ないというのがきつい。

「3カ月に1回なら十分だろ」と思われるかもしれないが、僕にとってはこれは少なすぎるのだ。チャンスは多ければ多いほどいい。確かに受験料は結構かかるのでそんなにガンガン受けるようなテストじゃない。けど受からなきゃ何の意味もない。

そして、こっちがもっと問題だったのだけど、試験会場が限られていたのがきつかった。

IELTSはブリティッシュカウンシルという施設で行われる。ただ、当時の僕は地方に住んでいて、そこのブリティッシュカウンシルは試験を毎月はやらないのだ。そのため、僕は試験のたびに何時間もかけて大都市のブリティッシュカウンシルに行かなければならなかった。1、2度ならそれもいいけど、何回もそれを繰り返すのは精神的にきつい。

 

当時の焦燥感を思い出すと、今でも冷や汗が出る。